[ 先生のためのプログラム:学校と愛知県美術館による鑑賞学習実践例 ] 「ゴッホ≪ひまわり≫の黄色に挑戦!」

対象作家・作品 ファン・ゴッホ ひまわり 1888年
展覧会名 ゴッホ展 2005年
実践タイトル ゴッホ≪ひまわり≫の黄色に挑戦!
ねらい ≪ひまわり≫の黄色を作ってみよう
対象学年 小5
指導の構成 (流れ)

学校        1時間     鑑賞
学校        1時間      実技

準備教材 ひまわりカラーコピー図版、絵の具
学校名 尾張旭市立東栄小学校
教諭名 岡島叔子(2005年度)

実践のねらい

ゴッホ展が愛知県美術館で開催されることを知り、是非この機会に、ゴッホの本物の作品の素晴らしさを体感させたいと考えた。まずはゴッホの≪ひまわり≫の図版を見て話し合いながら、作品を深く見つめ、作品や作者に想いをめぐらせたい。さらには、作品に使われている色をよく見て、実際に絵の具で黄色を作りゴッホの≪ひまわり≫に挑戦させることにより、作品に迫らせたい。そして、本物を見に、美術館を訪れてほしいと考えた。

また、ひまわりは尾張旭市の花でもあり、ひまわりの花が人々にどんなイメージを与えるかを考えさせることで、ゴッホの想いや市の花にした願いにも気付かせたいと考えた。

尚、本学年(5年生)を、美術館へ連れて見学に行くことは、学校行事や展覧会の開催時期の関係で無理であったため、各家庭から美術館に行くよう勧めた。

実際の様子(授業の流れは指導案参照)

  1. ゴッホ≪ひまわり≫を見て話し合い、ワークシートに記入する。(写真:1)
    • ひまわりの花の持つ意味を考える。
      太陽のような大きな花、あたたかい、明るい、力強い、元気、種がたくさんできる
    • ゴッホがひまわりの花を選んだ理由
      人(仲間)がたくさん集まってほしい、部屋を明るくしたい
  2. ゴッホについて知り、ゴッホのゴーギャンを迎える気持ちを考える。
  3. 作品の色に注目する。
  4. ≪ひまわり≫の黄色に挑戦する。(写真:2)
    • カラーコピーを隣に並べ、絵の具で色作りをし、ひまわりの線描に着色する。 黄色、レモン色、朱色を混ぜた黄色、黄緑を混ぜた黄色、茶色っぽい黄色…
  5. 出来上がった作品を手製の額に入れて、カラーコピーと比べる。(写真:3)
  6. ゴッホ展で本物の≪ひまわり≫を見てみよう。(写真:4)
≪ひまわり≫のイメージをワークシートに書いてみよう
(写真:1)
≪ひまわり≫の黄色をつくってぬってみよう
(写真:2)
出来上がった作品を手製の額に入れてみた
(写真:3)
ゴッホ展で本物の≪ひまわり≫を見てみたいな
(写真:4

感想および今後の課題

事前に愛知県美術館にお願いして、カラーコピーをクラス人数分用意していただき、児童がよく観察して色作りができるようにした。同じ黄色でも少しずつ違うことが実際の色作りで体験でき、鑑賞だけでなく、児童の今後の実技指導にもつながったと思われる。

最後に、授業の感想を発表する場面で、「お気に入りで同じ絵を選んでも、人によってちがうことを言ったり思ったりしているね。」という児童の言葉が出た。「人それぞれ見方が違っていいんだ。」という鑑賞学習の楽しみに気付かせることができたと感じた。

展覧会の期間の関係で、学年で美術館を訪れて鑑賞することができなかったことは残念だったが、夏休みを利用して、家族でゴッホ展を見に行くことを勧めた。児童にとって、ゴッホの本物と出会う貴重な機会に、学年やクラスで見学に行けると良かった。