コレクション展
小企画 横内賢太郎「CONTACT」
YOKOUCHI Kentaro "CONTACT"
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため3月1日(日)をもって閉幕した。
2000年代半ばから横内賢太郎(1979年千葉県生まれ)は、美術品や工芸品のイメージをサテン生地に描いた絵画を発表してきました。その作品は、美術品や工芸品に向けられる眼差しを、それ自体が眼差しの対象である絵画を通じて入れ子のように浮かび上がらせます。また、欧米からは長らくエキゾチックな眼差しの対象であった日本において、欧米由来の絵画技法を学び、扱っていることへの自己批評も込められています。
これらの興味や関心をより広い視座のもとで深めるべく、横内は2014年にインドネシアのジョグジャカルタへと拠点を移します。以来、横内は、それまで扱ってきた絵画の染色技法とも重なる部分のある、ろうけつ染めのバティック(更紗)や、アジア諸国に通底する表現に関心を持ち続けてきました。
バティックはイスラム教が大多数となる現在のインドネシアを代表する伝統工芸品ですが、ヒンドゥー文化に起源をもち、オランダの植民地時代に産業として発展するなど、複数の文化の衝突と交差の中で育まれたものです。横内は近年、こうしたバティックをモチーフに、「文化的接ぎ木」というテーマのもと制作を行っています。本展では、インドネシアで作られた横内の新作絵画に加え、インドネシアのアーティストと共同制作した映像作品も展示します。企画タイトル「CONTACT」が示す、異なる背景を持つ技術や文化同士の豊かな出会いをご覧いただければと思います。
基本情報
- [会期]
- 2020年1月3日(金)〜3月1日(日) ※当初予定は〜3月15日(日)
- [会場]
- 愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)
- [開館時間]
- 10:00〜18:00
金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで) - [休館日]
- 毎週月曜日、1月14日(火)、2月25日(火)
※ただし、1月13日(月・祝)、2月24日(月・振)は開館。3月9日(月)は特別開館。 - [観覧料]
一般 500(400)円
高校・大学生 300(240)円
中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
※本展はコレクション展の一部です。企画展の観覧券で、コレクション展もご覧いただけます。- [主催等]
[主催] 愛知県美術館
展示風景写真
会場風景撮影:怡土鉄夫
作品写真
《C. pagisore - nation》2019年 絹に染料、メディウム
《C. pagisore - people》2019年 絹に染料、メディウム
《C. Asymmetric - jw》2019年 絹に染料、メディウム
《in between body (breath)》2018-19年 焼いたカソンガン(ジャワ島)の土、インディゴペースト
関連イベント
■関連イベント
[日時]2020年1月4日(土)
[会場]展示室7(愛知県美術館10階)
・14:30頃- パフォーマンス
インドネシアのアーティスト・コレクティヴであるP(art)Y LAB が、横内の映像作品とコラボレーションする形でパフォーマンスを行います。
・15:00-15:50 アーティスト・トーク
横内賢太郎が自作についてお話します。
・16:00-17:00 アーティスト座談会
横内賢太郎とP(art)Y LAB、およびD.D. (今村哲+染谷亜里可)が、国を越えたアーティスト同士のコラボレーションの可能性についてお話します。
※いずれも申込不要・聴講無料。観覧券をお持ちの上、開始時刻に会場までお集りください。
■関連イベント
[日時]2020年1月5日(日)
[会場]展示室7(愛知県美術館10階)
・15:00-17:00 レクチャー
横内賢太郎とオルタナティブ・リサーチャーのAki Iwaya(vs?collective)がインドネシアのアートシーンについてお話します。
・17:30頃- パフォーマンス
インドネシアのアーティスト・コレクティヴであるP(art)Y LAB が、横内の映像作品とコラボレーションする形でパフォーマンスを行います。
※いずれも申込不要・聴講無料。観覧券をお持ちの上、開始時刻に会場までお集りください。