企画展

パウル・クレーの芸術

PAUL KLEE RETROSPECTIVE

 9000点にものぼる作品を残したスイス生まれのドイツ人、パウル・クレー(1879-1940)は、今世紀前半の多種多彩な美術のながれのうえで、最も独創的な芸術家のひとりとして位置づけられています。日本でも、1920年代に初めて実作品が展示紹介されて以来、極めてポピュラーな存在として幅広い鑑賞層の支持を得てきました。

 彼は、相次いで現れた様々のイズム、主義にとらわれることなく、自己の内面に浮かび上がった新鮮なイメージによって、人物や静物、あるいは風景といったもの描き出しました。その芸術を特徴づける美しい色彩と線の諧調がつむぎだす和声の響きには、音楽家の家に生まれたクレーならではの感性が満ちみちています。一方で、ドイツの総合芸術学校バウハウスの教授として、独自の厳格な芸術理論を展開させたことも知られています。

 今回の展覧会は、クレー作品の最大の所蔵先であるベルン美術館、パウル・クレー財団とクレー家の全面的な協力に加え、北ライン=ヴェストファーレン州立美術館、メトロポリタン美術館、ミュンヘン私立レンバッハハウス美術館、さらにはいくつかの個人所蔵家のもとや日本国内にある傑作が展観される世界最大級の回顧展です。油彩、水彩、素描、版画などからなる総計276点の作品群は、主として時代順に8つの部分に分かられ、クレーの絵画がみせる技法とスタイルの豊かな変遷の跡を明らかにしています。

基本情報

[会期]
[会期]
1993年4月2日(金)~1993年5月23日(日)
[会場]
愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)
[開館時間]
10:00~18:00
金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
[休館日]
毎週月曜日(ただし5月3日[月・祝]は開館)、5月6日(木)
[観覧料]

一般 1,100(900)円
高校・大学生 800(600)円
小・中学生 500(300)円
※()内は20名以上の団体料金

[主催等]

[主催] 愛知県美術館、中日新聞、東海テレビ放送、東海ラジオ放送

[後援] スイス大使館、愛知・岐阜・三重・名古屋各県市教育、JR東海

[協賛] 安田火災

[協力] スイス航空

見どころ

図録

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パウル・クレーの芸術
編集:寺門臨太郎(愛知県美術館)、拝戸雅彦(愛知県美術館)、斎藤郁夫(山口県立美術館)
制作:印象社
発行:愛知県美術館、中日新聞社

「序論」ヨーゼフ・ヘルフェンシュタイン
「クレーとピカソ」ヴェルナー・シュマーレンバッハ
「クレーと近代芸術──クレーの造形思考とフィードラーの芸術論をめぐって──」斎藤郁夫
「クレーと日本:受容の端緒」寺門臨太郎

図版/ Plates
作品リスト/ List of the Works

「クレーの著作解題」拝戸雅彦編
「クレー年譜」拝戸雅彦編
Irene Rehmann, Paul Klee Foundation, "Selected Bibliography"
「邦語文献目録」寺門臨太郎
Irene Rehmann, "Exhibition History"
Rintaro Terakado, "Exhibition History inside Japan"
「展覧会歴(日本国内)」寺門臨太郎編
Josef Helfenstein, "Einleitung"
Werner Schmalenbach, "Klee und Picasso"
Ikuo Saito, "Klee and Modern Art: Klee's Ideas on Form Considered in Terms of Fiedler's Theory of Art"
Rintaro Terakado, "Klee in Japan: the Beginning of his Reception"

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