コレクション展

小企画 水谷勇夫と舞踏

MIZUTANI Isao and Butoh

大野一雄舞踏公演『蟲びらき』1988年 ©︎N. Ikegami

本展は5月31日(日)までの会期を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月5日(日)を持ちまして一旦閉幕しました。

※2020年6月25日(木)〜9月6日(日)の第2期コレクション展において、同一の内容で展示を再開いたします。

 本展は名古屋を拠点に活動した画家・水谷勇夫(1922-2005)が制作した、大野一雄(1906-2010)の舞踏公演『蟲びらき』(1988年、スタジオ200・東京/1990年、七ツ寺共同スタジオ・名古屋)の舞台装置を再現するものです。

 水谷は、舞台芸術の分野とも深く関わった画家です。「舞踏」(暗黒舞踏)の創始者とされる土方巽(ひじかたたつみ)(1928-1986)の初めてのリサイタル公演「土方巽DANCE EXPERIENCEの会」(1960年、第一生命ホール・東京)で舞台装置を手がけたのは、水谷でした。

 水谷は「装置は俳優なんだ、俳優は装置なんだ」と語っています。そこからは、舞台装置がダンスや演劇の場面を説明したり、雰囲気を盛り上げるといった補佐的な役割にとどまらず、舞台美術もパフォーマンスと対等に主張すべきだ、という思想が読み取れます。

 『蟲びらき』は、1986年に亡くなった土方の追悼を意図する公演でした。1960年の舞台は、ソーセージ状に丸めた新聞紙に胡粉、墨汁を撒き散らしたものだった、と伝えられています。『蟲びらき』でそれは、舞台のみならず客席側の壁面もアクション・ペインティングを想起させる筆致で埋め尽くすという、より踏み込んだ展開となっています(今回は舞台とその側面を主に、約半分の空間を再現)。

 大道具の《かれい》は、公演終盤に客席上方から登場し、大野一雄とダンスするかのように、激しくからみ合います。さらに観客には小道具《カマキリの杖》を手渡しました。彼らも、ただ舞台を見るだけではない、ともに空間を作り出す存在となったのです。

 今回の再現展示で、水谷が意図したであろう、それぞれの装置が有機的に関係することで生まれる、舞台空間の躍動感やダイナミズムを体感していただければ幸いです。

基本情報

[会期]

2020年4月3日(金)~5月31日(日)

[会場]

愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)

[開館時間]

10:00〜18:00
金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)

[休館日]

毎週月曜日、5月7日(木)
※ただし、5月4日(月・祝)は開館。

[観覧料]

一般 500(400)円
高校・大学生 300(240)円
中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
※本展はコレクション展の一部です。企画展の観覧券で、コレクション展もご覧いただけます。

[主催等]

[主催] 愛知県美術館

[協力] AMC(アート&マインド・センター)、社会福祉法人一期一会福祉会、大野一雄舞踏研究所、NPO法人ダンスアーカイヴ構想