企画展

新収蔵記念 杉本健吉展

SUGIMOTO KENKICHI

 1905年に名古屋市で生まれた杉本健吉は、1940年代に奈良を題材とした作品で注目されました。そして1950年から吉川英治の連載小説『新・平家物語』や『私本太平記』、『新・水滸伝』などの挿絵を担当し、洋画と日本画といったジャンルを超えた絵画世界を確立するとともに、全国的に知られる存在となりました。1962年以降はしばしば海外を写生旅行し、対象から受けた感興を生き生きと描きあげました。1987年には愛知県美浜町に杉本美術館が開館し、2004年に98歳で亡くなるまで、杉本は観る者に喜びや感動を与える作品と、絵に対する真摯な姿勢やユーモアあふれる人柄で多くの人々を魅了し続けました。

 本展覧会は、画家の意向を受継いだご遺族から愛知県美術館へ寄贈された油彩画、水彩・素描などを中心に、杉本美術館などが所蔵する代表的な作品や、晩年に取り組んだ幡(ばん)、オブジェなどを加えて構成しています。中でも多くが初公開となる受贈作品には、杉本が繰り返し描いて追究を重ねた『新・平家物語』挿絵の原画や画稿も数多く含まれています。杉本健吉の多彩な魅力をあらためてお感じいただけることでしょう。

基本情報

[会期]

2008年4月4日(金)〜2008年6月1日(日)

[会場]

愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)

[開館時間]

10:00〜18:00
金曜日は20:00まで (入館は閉館の30分前まで)

[休館日]

毎週月曜日(ただし5月5日[月・祝]は開館)、5月7日(水)

[観覧料]

一般 1,000(800)円
高校・大学生 700(500)円
中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金

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