企画展

東北復興支援特別企画 棟方志功 祈りと旅

MUNAKATA SHIKO

 ゴッホに憧れ「わだばゴッホになる」と美術の道に進むことを決意した棟方志功(1903~1975)。やがて版画の世界に触れ、版画こそが日本独自の美の表現だと確信します。板という素材の持つ力に注目し「板の生命を彫りおこす」ことを探求した棟方は、自ら「板画」と称する木版画で旧来の版画の常識を覆しました。そして1955年のサンパウロ・ビエンナーレ、翌年のヴェネツィア・ビエンナーレの版画部門で最高賞を受賞し、国際的な評価を確立します。板画を中心に肉筆倭絵や油彩画など、多彩な活動に打ち込む棟方の創作意欲は、生涯衰えることはありませんでした。

 本展覧会では、「祈りと旅」をテーマに棟方の画業を振り返ります。松尾芭蕉に想いを馳せ『奥の細道』に倣った旅のスケッチをもとにした《奥海道(おうかいどう)棟方板画》など棟方板画を代表する〈海道シリーズ〉や、全長26mにも及ぶ《大世界の柵》は、本展最大の見所です。その他にも、仏教や古代神話、故郷である東北を題材とした数々の板画や、直筆の倭絵、書、陶芸といった文人的な作品から晩年の油彩画に至るまで、約70件300点を通して、棟方の制作活動の全貌をご紹介します。

 なお、東北出身の著名な版画家棟方志功を特集する本展は、被災地の長期に及ぶ復興を支援していく「東北復興支援特別企画」という位置づけのもと開催されます。

基本情報

[会期]

2011年7月9日(土)〜9月4日(日)

[会場]

愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)

[開館時間]

10:00〜18:00
金曜日は20:00まで (入館は閉館の30分前まで)

[休館日]

毎週月曜日(ただし7月18日[月・祝]は開館)、7月19日(火)

[観覧料]

一般 1,000(800)円
高校・大学生 700(500)円
中学生以下無料
※()内は20名以上の団体料金

[主催等]

[主催] 愛知県美術館、朝日新聞社、メ~テレ

[後援] 愛知県・岐阜県・三重県・名古屋市各教育委員会

[協力] (財)棟方板画館、(株)安川電機

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