[ 先生のためのプログラム:学校と愛知県美術館による鑑賞学習実践例 ] 「金貨をゲット」

対象作品 「大ローマ展」展示作品
実施日 平成22(2010)年2月14日(日)
実践タイトル 金貨をゲット
ねらい 大ローマ展を鑑賞して、ローマ人やその生活について知ろう
対象学年 小学生
準備物 紙粘土(茶色)、セラムコート(金色)、牛乳パック、ヘラ、作品の持ち帰りようパック、リボン、クリップ、おしぼり
指導の構成(流れ) ガイダンス → グループごとに作品鑑賞 → 金貨制作 → 感想を書く
参加人数 24名
指導者氏名・関係スタッフ 伊藤先生(武豊小学校)、藤澤先生(常滑西小学校)、青島先生(菊里高校)、中山先生(上野間小学校)、岡島先生(渋川小学校)、石原先生(稲沢東高校)、高橋真紀(ボランティア)

プログラムのねらい

古代ローマの人や暮らし、文化などについて興味をもたせる。

彫刻作品をじっくり見させて、子供の「○○発見したよ。」などの言葉を引き出し、対話をしながら、想像をふくらませて、考えたりする楽しさを味わわせる。

鑑賞後にそれぞれの心に残ったことを表現できるようなワークショップになるような言葉かけをし、「金貨」の粘土レリーフを楽しませる。

楽しかった、もう一度来たいと笑顔の出る経験になるように支援する。

プログラムの内容(実際の様子)

古代ローマ帝国がいつの時代の国であるのか、ローマはどこにあるのか等を紹介しながらプログラムについて説明し、その後展示室内で、6~7人のグループで作品鑑賞を行った。作品鑑賞では、3つのテーマを設けた。

  1. 頭部
    どんな人なのか、どうして欠けている部分があるのかといった質問を通して作品鑑賞を行った。数多くの頭部彫刻が展示されており、性別や年齢を推理したり、他の作品と比較したりした。
  2. 立像
    気がついたことを発表し、服装や格好からどんな人物であるか想像した。
  3. 暮らし
    噴水や室内壁画を観察し、ローマの人々の暮らしについて考えをめぐらせた。また、今回のプログラムのテーマである金貨を鑑賞するにあたっては、「古代ローマで作り始めて、今も作られている大事なものはなに?」といった問いを投げかけ、金貨を鑑賞した。様々な時代の金貨を観察し、共通点や気づいたことなどを話し合った。

1時間程で作品鑑賞を終えた後、作業机で金貨の制作に取り組んだ。まず、丸めた茶色い紙粘土を用意し、牛乳パックを利用した粘土板の上で、ペットボトルの底の部分を使って上から押し当てた。山の形に変形した粘土に自分の横顔を描き、顔のまわりをヘラで平らにすることで、浮き彫り風の金貨を作ることができた。横顔を作るのは難しいようであったが、子どもたちは熱心に制作に取り組んだ。つま楊枝や割り箸を使って顔の周りに模様を作ったり、裏に日付を彫り込んだりといった工夫もみられた。横顔を金色の絵の具をタンポを使って塗り、金貨は完成した。最後に、出来上がった金貨を手にグループのみんなで写真を撮り終了した。

今後の課題

  • プログラム実施前に行った打ち合わせでスタッフが進行について確認ができたことにより、内容・流れともに、充実したものとなった。人が多い中、集中して鑑賞することができたが、40分~45分単位での鑑賞時間が望ましいように思われた。
  • 予定より長引いたことから、10分のトイレ休憩が取れなかった。
  • 制作時
    横顔の制作は難しかったとみられ、指導者がどこまで介入すべきか課題となった。本人が工夫して自分なりの方法をみつけてやっていくのが理想だが、初めの段階で悩んでしまう参加者が多かった。特に高学年ほど難しかったようであるが、鑑賞した作品を思い起こして、自分なりにデザインするなど、色々な制作方法による工夫がみられた。
作品を鑑賞しながら、古代ローマ時代の生活を思い浮かべよう
どんな特徴があるのか、古代ローマの金貨を観察してみよう。
丸い紙粘土をつかって、金貨に模様を作っていこう。
金色の絵具を塗って、金貨を完成させよう