過去の企画展

過去の企画展

	前田寛治の芸術 ―詩情と造形―

会期 1999年7月2日[金]−1999年8月22日[日]
会場 愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)
開館時間 10:00-18:00 金曜日は20:00まで (入館は閉館の30分前まで)
休館日 毎週月曜日
観覧料 一般/1000(800)円
高校・大学生/700(500)円
小・中学生/400(200)円
※( )内は前売り、および20名以上の団体料金。
【主催】 愛知県美術館/中日新聞社/中部日本放送
【後援】 愛知県・岐阜県・三重県・名古屋市各教育委員会

 前田寛治(1896-1930)は、大正末から昭和初めの日本の洋画界に重要な足跡を残した画家として、広く知られています。鳥取県に生まれた彼は、画家を志して上京。大正10年(1921)に東京美術学校(現東京芸術大学)の西洋画科を卒業し、翌年にはフランスに渡り、大正14年(1925)の夏までおよそ二年半のあいだ、エコール・ド・パリとよばれる、特に国際色豊かな芸術活動が展開されていた時代のパリで学びました。

 帰国した前田の活動は目覚しいものでした。帝展で特選を受賞し、一躍画壇で注目される存在となりました。また、彼がパリ留学中からの仲間たちと帰国後に設立した「一九三〇年協会」は、新しい絵画表現の可能性を示すものとして、若い世代の画家たちやジャーナリストたちから強い支持をうけました。とりわけ同会へ出品した前田の裸婦や人物像は、「前寛ばり」という言葉ができるほど、その画風が若い画家たちに好感をもって迎えられました。しかし、将来を嘱望されながらも彼は昭和5年(1930)に病のため33歳の若さで生涯を終えました。

 彼は、僅か10年あまりしか制作活動をしていませんが、その短い画業は非常に充実したものでした。彼の追求したものは、その裸婦や人物像に端的に示されているように、西洋美術の伝統から学んだ「質感」「量感」「実在感」を統一した写実理論を基本とし、それに詩的な情感をあわせた新しい絵画表現でした。この「写実(レアリスム)」と「詩的なもの」を融合した彼の芸術は、それまでの日本の洋画界の大勢を占めていた穏和な写実表現、あるいは逆に主観主義的な表現とも違ったもので、それが当時の美術界に大きな影響を与えたのです。

 本展では、前田芸術の真髄を、人物・風景・静物等の彼が好んで取り上げた主題に注目しながら、生涯にわたる油彩画の代表的な作品73点と、それに素描を加えた総数約100点によってご紹介します。

■企画展関連イベント
記念講演会 「前田寛治のレアリスム」
[講師] 富山秀男(石橋財団ブリヂストン美術館長)
[日時] 1999年7月10日[土] 13:30-15:00
[会場] 愛知芸術文化センター12階 アートスペースA

※聴講無料。


記念講演会 「父を語るー『病中日記』刊行を機にー」
[講師] 前田棟一郎(前田寛治子息)
[日時] 1999年7月24日[土] 13:30-15:00
[会場] 愛知芸術文化センター12階 アートスペースA

※聴講無料。


ギャラリー・トーク(学芸員による展示作品説明会)
[開催日] 1999年7月3日[土]、7月17日[土]、7月31日[土]、8月7日[土]
[日時] 回 11:00-