過去の企画展

過去の企画展

プッサンとラファエロ 借用と創造の秘密

会期 1999年3月5日[金]−4月11日[日]
会場 愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)
開館時間 10:00-18:00 金曜日は20:00まで (入館は閉館の30分前まで)
休館日 毎週月曜日(3月22日[月・祝]は開館)、3月23日[火]
観覧料 一般/1000(800)円
高校・大学生/700(500)円
小・中学生/400(200)円
※( )内は前売り、および20名以上の団体料金。
【主催】 愛知県美術館/中日新聞社
【後援】 フランス大使館/ZIP-FM/愛知県・岐阜県・三重県・名古屋市各教育委員会
【協力】 日本航空
【助成】 (財)花王芸術・科学財団/(財)東洋信託文化財団

 紙が早くから普及した東洋から700年ほど遅れ、西洋では14世紀の末に木版画が誕生し、ほどなく銅版画が姿を現しました。その後16世紀の初頭に、イタリア盛期ルネサンスの巨匠ラファエッロが自己の構想を版画という媒体を用いて広めようとしたことは、その後の版画芸術の展開と複製版画の成立に大きく寄与しました。彼は卓越したエングレーヴィング(彫刻凹版)の技法を身につけた版画家マルカントニオ・ライモンディと連携し、みずから下絵を提供して版画を刊行しました。

 1530年頃から巨匠たちの絵画が版画に写されて複製版画として流布するようになると、「持ち運べる名画」により多くの人々に名画のイメージが定着していきました。16世紀後半から写真が流布するまでのヨーロッパ文化では、複製版画が名画の普及と受容の中心を担っていたのです。

 また、ルネサンスとバロック時代には、古代美術や優れた先例作品を写し、それを吸収して独自のものを生み出すことが創造と密接に結びついていました。今回の展覧会の焦点となる17世紀のローマで活躍したフランスの画家ニコラ・プッサンは、版画家みずからが構想し版刻した創作版画、あるいは複製版画などからしばしばモティーフや構図を借り、それを創造的なものに高めた芸術家として広く知られています。

 この展覧会は、ヨーロッパの近世版画において重要な位置を占める複製版画の成立と完成の過程をご紹介するとともに、プッサンの絵画制作における借用と創造の秘密を探るものです。出品作品は、ヨーロッパ版画芸術の宝庫フランス国立図書館(パリ)の全面的な協力のもとに、アルベルティ―ナ版画素描館(ウィーン)、国立西洋美術館、町田市立国際版画美術館の作品を加えて構成され、ラファエッロに基づく版画25点、プッサンに基づく版画42点を中心に、マンテーニャ、デューラー、ジャック・カロらの版画を含めた計95点が出品されます。

■企画展関連イベント
記念講演会 「版画の多面性―16・17世紀を中心にー」
[講師] 八重樫春樹(美術史家)
[日時] 1999年3月6日[土] 13:30-
[会場] 愛知芸術文化センター12階 アートスペースA

※事前申し込みが必要。


記念講演会 「ニコラ・プッサンと版画―《ファレリの教師》を中心にー」
[講師] 木村三郎(日本大学教授)
[日時] 1999年3月13日[土] 13:30-
[会場] 愛知芸術文化センター12階 アートスペースA

※事前申し込みが必要。


ギャラリー・トーク(学芸員による展示作品説明会)
[開催日] 1999年3月14日[日]、3月27日[土]
[時間] 各回 11:00−