鑑賞授業実践例 あいちトリエンナーレ2010展示作品による鑑賞授業案・授業実践例

■鑑賞授業実践案・実践例:小学生対象

実践案(1) まほうでへんしん!(小学1・2年生)

【対象作家】 トム・フリードマン

【ねらい】
身近な日用品を使ったトム・フリードマンの作品を鑑賞し、身の回りのありふれた物を組み合わせたり、置き場所を変えたりすることによって新たな価値を生み出す体験をする。


実践案(2) ふくろがビョ〜ン!(小学1・2年生)

【対象作家】 松井紫朗

【ねらい】
濡れた雨傘を入れるビニル袋などにストローをつなげ、息を吹き込んで膨らませ、そのユーモラスな動きと形から楽しい発想をする。空き箱を加工して袋の形や登場のさせ方など、試行錯誤しながら表す。


実践案(3) ざいりょうのへんしん(小学1・2年生)

【対象作家】 三沢厚彦+豊嶋秀樹

【ねらい】
身の回りにあるものを動物に見立て、そこに目や足をつけて、想像をひろげて楽しむ。また、出来上がった作品を学校内のどこに展示するかを考えることで、環境との調和を意識する。


実践案(4) ふわふわゴーゴー(小学3・4年生)

【対象作家】 松井紫朗

【ねらい】
「ふくろをふくらませて」という行為から、試したり話し合ったりしながら感覚を働かせ、どのような活動ができるかを考える。できあがった作品を紹介し合い遊ぶことによって、それぞれの違いや良さ、面白さに気づく。


実践案(5) かたちがうまれた(小学3・4年生)

【対象作家】 トム・フリードマン

【ねらい】
トム・フリードマンの作品を味わい、身近にある材料(草・木・石・木の葉など)を「並べる」「積む」などの行為を発展させていく過程で、想像力を働かせ、楽しみながら形作りをする。季節感を感じさせる素材や場所を見つけながら、それらを生かした表現方法を考えたり、試したりする。


実践案(6) ほって、けずって、ひらめいて〜粘土で自分の気持ちを伝えよう〜(小学3・4年生)

【対象作家】 三沢厚彦+豊嶋秀樹

【ねらい】
粘土による造形に関心をもち、自分の思いを意欲的に表現する。子どもが「なりきり学芸員」となってお互いの作品のよさやすごさを発表し合い、作品のよさを味わう。


実践案(7) 木々をじっと見つめて(小学3・4年生)

イラスト:Y.Aoshima

【対象作家】 草間彌生

【ねらい】
校庭の木々をよく見て、自分らしい方法で色や形など工夫して表現する。作品鑑賞会で新たな気づきや友達の作品のよさなど、感じたことを伝え合う。


実践例(1) アートがいっぱい ゆめいっぱい(小学2〜6年生)

【対象作家】 草間彌生

【ねらい】
「あいちトリエンナーレ2010」を現代美術に接する機会とし、作品に興味をもたせる。草間彌生の作品を鑑賞し、今まで出会ったことのない作品と出会い、作家の行為を追体験することを通して、鑑賞・表現の楽しさや味わう。


実践例(2) これって何?〜表し方の広がり〜 (小学5・6年生)

【対象作家】 草間彌生

【ねらい】

  • 作品に対して興味や関心を持って関わり、作品について進んで自分の考えを発言する。(関心・意欲・態度)
  • 作品をじっくりと見ることで自分なりの考えを持ち、自分のことばで表現したり、友達の考えを聞いたりしながら、自分の見方や考え方を広げ深めることができる。(鑑賞の能力)

イラスト:Y.Aoshima


■鑑賞授業実践案:中学生対象

【鑑賞を活用した学習の展開イメージ】

あいちトリエンナーレの出品作品を鑑賞するにあたって、学習の流れを図式化した。
鑑賞を、A.鑑賞のみ行う、B.制作活動と組み合わせて行う、という2つに分け、Aは実践案(1)に、Bは実践案(2)・(3)に対応している。

学習の流れ


実践案(1) 展示に託されたメッセージ(1〜3年生)

【対象作家】 松井紫朗

【ねらい】
作品から作者の考えやメッセージをとらえる。展示の意図や工夫などを読み取りながら美術展の魅力を味わう。美術館の展示に関心をもち、生涯にわたって美術文化に親しむ心を養う。

学習の流れ : A 鑑賞のみ


実践案(2) 多様な表現を求めて(2・3年生)

【対象作家】 トム・フリードマン

【ねらい】
身近な素材を使用したトム・フリードマンの作品を鑑賞し、表現の多様さや独特な表現形式・方法に関心を深め、材料の特徴などを生かした独自の世界を表現する。鑑賞を通して、それぞれの材料が持つイメージについて理解し、鑑賞の過程で創造的な思考を広げる。

学習の流れ : B 制作活動


実践案(3) 主張する美術(2・3年生)

【対象作家】 ジャン・ホァン

【ねらい】
美術には、自分あるいは社会の問題を他者に伝えるためのメッセージがあることを理解する。また、ある問題に対してどのように解決するのかを自分なりに考え、視覚表現を通して他者に伝えることができることを知る。

学習の流れ : B 制作活動



■鑑賞授業実践案:高校生対象
実践案(1) クサマさんってどんな人?(1〜3年生)

イラスト:Y.Aoshima

【対象作家】 草間彌生

【ねらい】
草間彌生の作品を鑑賞することで現代美術表現の多様性を知り、表現方法を学ぶ。一見すると派手なイメージの作品だが、作家の過去を遡ることで創造のルーツを知り、制作意図や作品に対する作者の考えを理解する。


実践案(2) 動物たちを観察しよう(1〜3年生)

【対象作家】 三沢厚彦

【ねらい】
作品の制作過程を知り、複数の作品を比較鑑賞することで表現の方法や想いを理解する。また、現代美術表現における彫刻について考える。


実践案(3) アート体験を共有しよう(1〜3年生)

【対象作家】 とくになし

【ねらい】
生徒自身が作品を観察したり、文献を調査したりすることによって、作品にまつわる情報を集め、作品を鑑賞する糸口を見つける。それぞれ見つけたキーワードを基に生徒間で話し合い、現代美術の表現の多様性や現代につながる問題を感じ取る。