学校と愛知県美術館による鑑賞実践例

美術館へ行こう
対象作家・作品 グスタフ・クリムト
人生は戦いなり(黄金の騎士)
1903年
実践タイトル 美術館へ行こう
ねらい 本物の色を見に行こう
対象学年 中高学年
実践の全体構成(流れ)
鑑賞活動の一環
(鑑賞の場・方法の工夫)として実践
学校     1時間   鑑賞
学校     1時間   制作
美術館  1時間   鑑賞
準備教材 無彩色の複製画 ワークシート
学校名 (元) 弥富市立白鳥小学校
(現) 愛西市立草平小学校
教諭名 浅尾知子(2002年度)
 

【当日の様子】

無彩色の複製画を鑑賞

ワークシートに彩色

愛知県美術館の鑑賞の様子

作品を近くで鑑賞

【実践のねらい】

 絵のすばらしさ工夫されているところなどに気付かせるために、全体→細部→全体と、見る視点を与え、感じたことおもったことを自由に発表させる。

【実際の様子】

 鑑賞活動は、鑑賞の対象となるものの美しさを直接感じ取り、味わうことにより、子どもたち一人一人の素直な見方や感じ方を育てていく活動である。鑑賞者同志が創造の世界の中で対話をしたり、喜びを感じ合ったり、問いかけをし合ったりすることができる。
 事前授業では、対話型の鑑賞を行うことで、自分がみつけたことや感じたことを友達に伝えたり、友達が感じとったことを受け入れたりすることができた。画家の意図に少しでも迫ることが出来るように、絵から見えるものだけにとどまらず、描いてあるものから想像する活動も取り入れた。
 作品の色に対する関心を持たせるために、本物の色を想像しながらワークシートに彩色するという活動をとった。この活動は、どの児童にとっても執りかかりやすく、興味深く取り組むことができた。自分だったらこんな風に表現したいというおもいや自分なりに感じたおもいをこめて彩色していた。
 愛知県美術館に出かけて、実際の作品を鑑賞した。見学では、美術館に足を踏み入れた瞬間、施設の広さや所蔵品の多さに感嘆の声が聞こえた。また、授業で取り上げた作品を見つけた瞬間、子どもたちの表情がぱっと明るくなった。 作者のおもいを感じ取りながら、人それぞれの感じ方や表現の違いについて学ぶことができた。

【感想および今後の課題】

 ワークシートに彩色してから作品についてもう一度考えたり、実際に作品を見た後話し合ったりすることで、個々の読み取りをより深めることができた。想像した色が、クリムト自身の描いた色と違っていても「みんな違ってみんないい」といった自己理解、他者理解につながった。
 美術館に訪れて、本物の作品に触れる機会は、とても大切であるが、そのためには、事前の計画や美術館側との打ち合わせが必要である。見学における安全面の配慮などの学校側諸事情もあるため、それらをふまえての実践には課題が多い。